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ガス状物質に関する空気清浄に関するデンマーク工科大との共同研究論文が掲載されました。

デンマーク工科大学との共同研究論文が国際的英文誌 Energy and Buildingsに掲載されました。

https://doi.org/10.1016/j.enbuild.2025.116152

Assessing the performance of portable gas-phase air cleaners and Implications for their use in buildings, Yiming Xiang, Kanta Amada, Asit Kumar Mishra, Shin-ichi Tanabe, Lei Fang,
Pawel Wargocki

本研究では、活性炭フィルターを搭載した2種類のガス状物質除去型空気清浄機について、Proton Transfer Reaction Time-of-Flight Mass Spectrometry(PTR-ToF-MS)を用いて性能評価を行いました。実験は、家具が設置され、在室者2名がいる一般的なオフィス空間において実施し、風量設定や稼働台数を変えて検証しました。

PTR-ToF-MSにより、さまざまな有機化合物またはそのフラグメントを示す44種類の質量電荷比(m/z)シグナルを同定しました。そのうち22種類については、空気清浄機の運転により一貫して濃度が低減しました。m/zシグナルの減衰挙動を分析することで除去性能を評価した結果、化合物ごとに除去効率が異なることが確認されました。また、風量を増加させると清浄空気供給量は増加する一方で、除去効率は低下する傾向が見られました。

本研究の結果から、ガス状物質除去型空気清浄機の性能評価においては、単に清浄空気供給量を示すだけでなく、各種有機化合物に対する除去効果を併せて報告することが重要であると示されました。あるいは、対象とする特定化合物を設定し、その除去効率とともに空気清浄効果を示す方法も有効です。本研究は、ガス状物質除去型空気清浄機の性能評価に関する既存の実務や規格の見直しに資する方法論を提示するものであり、持続可能で健康的な建築におけるこれらの機器の普及促進に寄与することが期待されます。