近年、公立小学におけるエアコンの設置が進んでいる。東京23区においては、2007年にエアコンの設置率が64%に達している。この傾向が全国的に広がることにより、エネルギー消費量の増加が懸念されるとともに、生徒の健康面、教育面に影響が出るものと推測される。本研究では、まずK区の教育委員会、小学校の教師にヒアリング・アンケート調査を行うことにより実態の把握を行い、その上で学級数の変化、エアコンの設置率の増加を予測し、1教室当たりのエアコンの熱負荷を全国47都道府県において計算することにより、2030年までのエネルギー消費量の推移を予測する。これらの知見から、生徒の健康面や教育面に悪影響を与えないかたちで2030年までに1990年レベルのエネルギー消費量に抑えるシナリオ(自然換気・Low-Eガラスなどの環境対策の導入、高効率エアコンへの取り換え)を作成した。